リアル「サカつく」について

サッカーに関わったことのある人であれば、「サカつく」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。

そして「いつか自分のサッカークラブを創りたい」と思ったことのある人も多いでしょう。

僕たちは2018年からそれを始め、今シーズンで7年目を迎えています。

なぜクラブを創ろうと思ったのか、FC PHOENIXの成り立ちについては前回のブログをぜひお読みください。

今回はどのような流れでサッカークラブを創って来たのかを書こうと思います。

仲間集め

まずは何より仲間集めです。

社会人サッカークラブでは、同じ会社の社員でサッカー経験者が集まるパターンや、

どこかの大学や高校のサッカー部OBたちが集まってクラブ創りをするようなパターンがあります。

僕たちは前回のブログに書いた通り、No.4 市原選手はいますが、それ以外の選手集めは知り合いに声掛けして集める形になりました。

1人1人に前回書いた「なぜクラブを創るのか」という話を共有し、同じ想いを持ってサッカーをやれる仲間を探しました。

上のカテゴリーを目指すのであれば、最初から知り合いの中でも上手い選手だけを集めると思いますが、

PHOENIXの場合は達成したい理念があるので、上手い選手でなくても同じ想いを持てる選手を優先しました。

結局リーグ開幕戦のタイミングまでに14名が集まってくれました。

初シーズンのメンバーから、今は多くの選手が加入してくれましたが、

最初のメンバーがいなければこのクラブは成立していないので感謝しかありません。

記念すべき初年度開幕戦

リーグ登録とカテゴリーについて

並行して、リーグへの登録作業が必要になります。

僕たちは集まった人たちが住んでいる場所の都合もあり、「東京都社会人リーグ」への登録をすることになりました。

日本サッカーの素晴らしいところとして、0から創ったクラブも、実力と諸条件が整えばJリーグ参入を目指すことができます。

野球やバスケットでは、なかなか0から創ったクラブがプロリーグに参入することは難しいです。

(もちろん経営の観点では、昇降格のあるレギュレーションはリスクがあるという議論もありますが)

Jリーグには現在3つのプロリーグ(J1、J2、J3)があり、その下がアマチュアリーグとなっております。

アマチュアリーグで最も上のカテゴリーに位置するのがJFLです。今シーズン、キングカズがいるカテゴリーですね。

そしてその下に地域リーグがあります。PHOENIXが目指す関東リーグには1部と2部があり、それぞれ10クラブが所属しています。

そして関東リーグの下に都道府県リーグとなります。PHOENIXが所属するリーグである東京都リーグは1部から4部まであります。

0から始めたクラブは一番下のカテゴリーから参入する必要があり、

PHOENIXは2018年シーズンから「東京都4部リーグ」を戦うことになりました。

東京都4部リーグには当時90クラブほどが所属していました。

Jリーグが1993年に始まって以来、グラスルーツに普及してこれだけ多くのクラブがあることは本当に凄いことだと思います。

東京都4部リーグへの新規クラブ登録をするために、登録料とユニフォームの承認が必要であるため、次はユニフォーム決めとなります。

サッカーリーグカテゴリー

チーム名とユニフォームの経緯

ユニフォームを揃える上で、やはりクラブのコンセプトに沿ったデザインにしたかったのですが、

デザインを頼んでから納品されるまでの時間が想定よりかかり、また費用的にも大きかったため、どうしようかと考えていました。

そんな時、知り合いであった現アドバイザーの上林さんが以前東京都リーグに所属していた「PHOENIX」というチームがあり、

そのユニフォームをまだ保管されていたため、そのユニフォームを初年度は使わせて頂くことになりました。

実はユニフォームに「PHOENIX」というチーム名が載っていたことで、我のクラブ名も「PHOENIX」になったのです。笑

初シーズンはその名前にして、もし変更したければ、ユニフォームと一緒にチーム名も翌シーズンに変えようという話になっていました。

東京都リーグの試合会場の実態

また、公式戦を戦うにあたって東京都4部リーグでは、自分たちで試合会場を確保する必要があります。

東京ではグラウンドがなかなか無いため、試合会場を確保することが予想より難しいです。

結局東京都4部リーグは、多くの試合が埼玉県、千葉県、茨城県などで開催されることが多いです。

僕たちも一生懸命各会場に電話をしたり、予約をしたりして、よく茨城まで試合をしに行ったものです。

リーグ登録費や保険料などは各選手から会費を集めて賄い、

練習場所は当時は確保できておらずほとんど公式戦の時だけ集まるような形でした。

しかも仕事の都合で公式戦に来れない選手も出てくるので、初シーズンは何とかしてピッチに11人を集めることがミッションだったような始まりでした。

よく使わせてもらっていた茨城県の常総運動公園

リアル「サカつく」で難しいこと

練習場所もなく、公式戦だけ何とか11人以上が集まって都心から離れた会場に行って試合をする。

しかも1番下のカテゴリーということもあって、エンジョイ思向のチームもあれば、相手の人数が揃わなくて現場で不戦勝となることもあります。

「自分たちのサッカークラブを0から創る」ということは夢のある話ではありますが、

実際にやってみるとクラブの立ち上げ初期はどこも苦労すると思いますし、何より各自が仕事や家庭もある中で、モチベーションを維持することが簡単ではないと思います。

それでもやっていくには、やはりクラブの理念がハッキリしていて特に中心メンバーが他の選手にその想いを伝播し続けられることが大切です。


次回は、僕自身がFC PHOENIXを創るまでを含めた自己紹介を書こうと思います。