前回はサッカークラブの収支について書きました。

今回は、現状のJクラブの予算規模と23区内を本拠地とするJクラブができた場合の規模感について書こうと思います。

Jクラブの予算規模

前回記述の通り、Jクラブの収入源は主に、

「スポンサーシップ」「チケット販売」「放映権料」「商品販売」「選手移籍金」「その他の収入」があります。

Jリーグではクラブ経営の透明化を推進しており、

それらの収入が、毎年誰でも閲覧できるようになっております。

2023年度 Jリーグクラブ決算一覧

これを見ると、J1平均売上は52億円、J2平均売上は20億円、J3平均売上は6.6億円でした。

売上の約50%を占めるスポンサー収入とトップチーム人件費がおおよそ同じ金額帯なので、

スポンサー収入および人件費は、J1で約25億円、J2で約10億円、J3で約3億円となります。

Jリーグ以下のアマチュアカテゴリーでは?


ここからは経営資料が公開されているわけではないので、僕自身が色々な人と話して来た上でのことではありますが、

J3より下のJFLや地域リーグではどうなっているのか書きます。

全国リーグであるJFLでは、年間で約2億円が必要と言われています。

人件費もありますが、全国でのリーグ戦をこなす為の遠征費も毎回チーム単位での移動となるため非常に高額になります。

その下の関東リーグなどの地域リーグでは約5,000万円が年間予算規模となります。

またこれらのカテゴリーでは、Jクラブの収入源である「放映権料」が基本的にはありません。

更に知名度や発信力もJクラブと比較して不足していることが多く、

チケット収入やグッズ収入も上がりにくく、それによってスポンサーを見つけることも簡単ではありません。

クラブ運営は実際にやると、「サカつく」のようにサクサク進むわけではなく、ピッチ内外で様々な課題や困難があります。

それでもクラブが多数存在するのは、それだけ各クラブが目指しているビジョンや意義があります。

サッカーを通して地域を活性化させたり、大きな夢や感動をサポーターと追いかけたり。

それらをクラブ側はステークホルダーに知ってもらい、また新しくサポーターになってもらう人たちを増やしていく努力が必要です。

次回予告

そこで東京都23区内を本拠地とするクラブがあれば、どんなビジョンや可能性があるのか、

いよいよ次回は書いていきたいと思います。